タイトル『自信に充ちて言うことほどみんなが知っていてあきれ果てる』
「と、いうわけだから。俺たちゃ、の依頼を受けることになったから。」
その日の夜、銀時は神楽と新八に報告した。夕飯の直前に。
「はあ〜、今日の夕飯はご飯と……ご飯と、ご飯だけ、か?」
余談ですが、本日の夕食。
白ご飯。(銀時の分)
白ご飯。(神楽の分)
以上。
「そうですよ。だって、もうおかずを買う余裕すらもなくてあとは塩しか……って、えぇぇぇぇぇぇぇっっ!?」
「うるさいアル、メガネ。いいから塩もってこいよ。それくらいしか役に立たないんだからな。」
「ちょ、このアマ。マジむかつくな、もう!そうじゃなくて、何いってるんですか、銀さん。そんな何事も無いように報告して、
ていうか、さんどこですか!?本人は!?当事者〜〜!?」
「あ〜。真選組のとこに帰ったぞ。」
この言葉に今までご飯茶碗から目も口も離さなかった神楽が殺気立って銀時を睨みつけた。
「なんだと、こら。この天パ。」
「そ、そうですよ銀さん。さん、危ないんじゃ……」
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「と、いうわけでここを飛び出してから今まで、西郷特盛のところにいました。情報漏洩はしていません。」
一方真選組屯所。
「そうかそうか、心配したんだぞ。。」
近藤はが戻ったことに安心していたようで、の言葉も何の疑いもないようだったが、それで済むはずがない。
「近藤さん、こいつの言葉をそう簡単に信じるのはどうかと思うがな。」
この組織では近藤が人を信じやすく騙されやすいのに対し、直属のものはそれに反面してしっかりしている。
その役目をこの男が担っているのだろう。真選組副長、土方十四郎。
「今まで、情報を盾に生きてきた女だ。今の言葉だって本当のところはどうかわかったもんじゃない。」
「そんなことはないぞ、とし。」
(まあ、確かにその通りだしね。どうしたものか、こっちのことを話す、か。でも、)
目の前でなんだかんだと、言いあっている二人をみる。どことなく会話が合っていないように思うのは、気のせいではないだろう。
「は俺たちに嘘などつかないぞ。」
「だぁから、根拠なんて何もないだろうが。」
「ああ、ない。だが、俺がとしを信じているのに根拠なんてあるのか?」
「付き合いの長さがちがうだろうが。」
「じゃあ、としは昨日入った隊士を信用しないのか?」
「そういう話じゃなくてだな〜。」
「嘘はないですよ。隠していることがあるだけで。」
「ほら、とし。この通り、は嘘はないが隠し事が……あ、るって……え?」
「それみろ、隠してることがあるんじゃねえか!?」
「隠し事はあるよ。でも、嘘はない。嘘はついてない。
嘘をつくとね、こっちも、向こうも信頼がなくなるから。土方さんが言ってたように私はずっと、情報を売ってきた。だからこそ嘘はつかない。
つけない。だけど、区切りはつけなきゃいけない。どこまで言うべきか否か、そういう意味の隠し事。」
それはまるで、壁のように溝のようにくっきりと引かれている。
「、それは俺たちのことを信用していないというように聞こえるぞ。」
少々、落胆の色が見える近藤に、土方は小さな声で、
だから、そう言ってんだろうが
と突っ込みを入れていた。
自身は、そう言われたことに対して大体予想もついていたし、それ覚悟の言葉だった。
じっと、近藤の反応を待つように窺う。探るように。
「う〜ん、だがなあ、
俺のほうはもう、のことを信用してしまっているからな〜。それに、俺はの客ではないしな。」
がしがし、頭を掻きながら困ったような顔をしてしまった近藤の反応に土方は呆れたようにため息をつき、も一息はいた。
「そう、あなた達は客じゃない。だから、隠すこともないのかもしれない。でも、言えない。
このことは迷惑になるから。なぜ、幕府が単なる情報屋に懸賞まで賭けて捕まえようとしたのか。
きっと真選組にとって迷惑になるから理由は言えない。
それでも知りたいなら、3日後また、聞いて。その頃なら答えられるかもしれないから。ま、それも、
万事屋しだいなんだけど。」
「「はあ〜?」」
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「んなっ、何考えてんだあんた!3日?3日であのさんに10年以上探されて見つからなかった人を探し出すなんて!?」
「はい、説明ご苦労さん。いやあ、流石は新八、新一とは違うねえ。」
「誰と比較してんだ、誰と!?」
「新一を知らんとは、やっぱりメガネはメガネアル。」
「全くだな。新一っつたら、ほら、あれ。ちっちゃくなって、名推理なあの人だろう。他人の声と体使って、他人に功績を謙譲されている
あの人だよ。」
「放送局違う!掲載紙もちが〜う!!」
「黙るアル、新八。私らに期限なんて関係ないアル。期限はこっちが決めるアル、その方が金も貰えて三食、ふりかけご飯になるアル。
と、いつもはそうアルがの依頼アル。何が何でも三日以内に見つけるアル。私がんばるアル!銀ちゃん!!」
三日以内に出来る気満々な二人と、無理だと思っている一人。
哀れにもその一人の、悲鳴だけが夜に響いていた。
「まあ、落ち着け。新八。大体の見当はついてんだよね〜、銀さんってばホラ、アレ、のことはアレだから。
お子様には分からないところも、全部しって…るがはあっ!!」
途中から悲鳴に変わったのはお約束。定春が頭から噛み付いたからだ。
「になことはいいから先を話すアル。」
足と腕を組み顎で促す。
「が探していないところ、探せなかったところにいる。」
当たり前である。
「…」
「…」
「……」
「……」
自信に充ちて言う銀時に、呆れはて白けた目線と態度を露わにした神楽と新八であった。
その後、神楽は銀時に唾を吐きかけたとか、吐きかけなかったとか。
何はともあれ期限はあと三日。
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